<> 「たのしみは 春夏秋冬季語に逢ひ 詩歌管絃游びゐるとき」 @歌童 夏

季語「バードウイーク・愛鳥週間・鳥の日」は、俳句歳時記で「夏・初夏」になります。

バードウイークは、5月10日から16日までの一週間です。
ちょうど鳥達が盛んに活動する時期に当たります。

ただ、最近は燕や雲雀(ひばり)が少なくなっていますよね。

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では、俳句です。

愛鳥の日なる風樹を二階より         皆吉爽雨

バードウイーク吾子はころりと寝返り出来   轡田進 

ヒバリ 雲雀(ひばり)

猛暑が続きますが、俳句の季語に「猛暑」はありません。「極暑(ごくしょ)・酷暑(こくしょ)」「溽暑(じょくしょ)」「炎暑・炎ゆる」は、「夏・晩夏」の季語です。

「極暑(ごくしょ)・酷暑(こくしょ)」、音の響きからして猛烈に暑そうですよね。「溽暑(じょくしょ)」は蒸し暑さを、「炎暑・炎ゆる」は炎に喩えられるほどの暑さをいいます。

では、俳句です。

蓋あけし如く極暑の来りけり       星野立子

つよき火を焚きて炎暑の道なほす     桂信子

炎ゆる海わんわんと児が泣き喚き     加藤楸邨

仏眼と眼が合ふ溽暑暗くして       岸田優

仏眼

「噴井(ふけい)」「滴り(したたり)」は、俳句歳時記の季語で共に「夏・三夏」になります。

「噴井(ふけい)」は、水がいつも噴き出ている井戸です。かつては冷蔵庫代わりに、西瓜や胡瓜などを入れて冷やしたものでした。

水滴が山肌・巖(いわ)・崖・苔(こけ)類から落ちるのを、「滴り(したたり)」といい、各々「山滴り・巖滴り・崖滴り・苔滴り」として季語になっています。

では、俳句です。

月浴びて玉崩れをる噴井かな       高浜虚子

森の中噴井は夜もかくあらむ       山口青邨

白雲は動き噴井は砕けつゝ        中村汀女

笠一つしたゝる山の中を行く       正岡子規

滴りの思ひこらせしとき光る       中村汀女

滴りの蕗の葉をうつ音なりし       三橋鷹女

滴り 巖滴り

俳句の季語「泉」は、歳時記で「夏・三夏」です。

地下水が湧き出て池のようになっているのが、「泉」です。夏の山間の泉、いかにも涼しげですよね。

では、俳句です。

萱(かや)わけて馬の来てをる泉かな     水原秋櫻子

紺青の蟹のさみしき泉かな          阿波野青畝

刻々と天日くらき泉かな           川端茅舎

山雲のかがやき垂れし泉かな         石橋辰之助

泉への路おくれゆくやすけさよ        石田波郷

犬が飲む月下の泉溢れをり          馬場移公子

いのち短し泉のそばにいこひけり       野見山朱鳥

泉

「夏・晩夏」の俳句歳時記の季語に、「簾(すだれ)・青簾・玻璃簾・絵簾」があります。

夏の日差しを和らげたり、外から室内への見通しを防ぐために、軒先や窓外にお馴染みですよね。細い竹製が多く、青竹製が「青簾」です。ガラス製が「玻璃簾(はりすだれ)」、絵が描かれているものが「絵簾」です。

では、俳句です。

簾捲いてしばらく外(と)の面(も)眺めをり   田中王城

絵すだれにまつりのゆきき重なれり        大野林火

木屋町の簾隠りに寝る灯かな           石橋秀野

こころふとかよへり風の青すだれ         木下夕爾

にほひつゝとほる海風伊予すだれ         佐野まもる

簾
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