<> 「たのしみは 春夏秋冬季語に逢ひ 詩歌管絃游びゐるとき」 @歌童 松根東洋城

東洋城俳句集1

黛(まゆずみ)を濃うせよ草は芳しき

絶壁に眉つけて飲む清水かな

水温みけり藻を出づる鯰かな

燭(とぼ)し看る雪眞暗さとなりにけり

泳ぎ子は歸らぬ蟬の夕日かな


うすものや月光玉の肌にあり

煮凝(にこごり)を箸に上ぐるや山動く

わだつみへ神の落しゝ海鼠(なまこ)かな

かたまつて曼珠沙華さく土淋し

秋淋し螽(いなご)を燒けば薄煙

東洋城俳句集2

雉子の頬やいつの夕陽の染めし紅

まひまひの舞ひやむ天地静かかな

石段に風の絶えたる落葉かな

大空に小鳥の道や秋最中

淋しさや祭の浦のつなぎ舟


鮎落ちし岩の尖りとなりにけり

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