【秋の俳句 今朝の秋】
今朝の秋
杉木立しんとさういふ今朝の秋

瓢箪のぽこぽこぽこと乾くかな
イーハトーブ高きにのぼり到りけり
青空やもずの早贄脚曲げて
たましひの音は胡弓ぞ風の盆
あまたの手宙を振れゆく阿波踊

祭笛締りし口の照らされて
阿波踊終へたる連の行きどころ
燐寸いま擦らむとすれば吾亦紅
草の香や雲の筋など数へみる
仲秋に手拭一本おろしけり

ふらふらと花野の道を一輪車
岩燕群るる山峡野分後
峡の温泉(ゆ)にひたりて流れ星指せり
流れ星頬の山気のややうごく
ゆく秋や魚拓の大き目が睨み

蒼天にして栴檀の実の粗密
きのこ割く感触うすきにほひかな
出刃研ぐと刃のこぼれけり鵙の声
臓物焼(もつやき)のひとくちずつが晩秋か

皿白く重ねて秋を惜しむかな
日輪のきのふけふなる秋の果
杉木立しんとさういふ今朝の秋

瓢箪のぽこぽこぽこと乾くかな
イーハトーブ高きにのぼり到りけり
青空やもずの早贄脚曲げて
たましひの音は胡弓ぞ風の盆
あまたの手宙を振れゆく阿波踊

祭笛締りし口の照らされて
阿波踊終へたる連の行きどころ
燐寸いま擦らむとすれば吾亦紅
草の香や雲の筋など数へみる
仲秋に手拭一本おろしけり

ふらふらと花野の道を一輪車
岩燕群るる山峡野分後
峡の温泉(ゆ)にひたりて流れ星指せり
流れ星頬の山気のややうごく
ゆく秋や魚拓の大き目が睨み

蒼天にして栴檀の実の粗密
きのこ割く感触うすきにほひかな
出刃研ぐと刃のこぼれけり鵙の声
臓物焼(もつやき)のひとくちずつが晩秋か

皿白く重ねて秋を惜しむかな
日輪のきのふけふなる秋の果