<> 「たのしみは 春夏秋冬季語に逢ひ 詩歌管絃游びゐるとき」 @歌童 牡丹雪

【冬の俳句 牡丹雪】

 牡丹雪

ふくろふの頭(かしら)まはせば夜になる

しづかにも時推し移る去年今年去年今年

山頂へ伸びゆくレール初詣

大鴉ゆさりと着地して迎春

墨の香の残れる冬の館かな

なまはげの四股踏みをれば海鳴りすなまはげ

霜の道たれか落とせし鈴ひとつ

裏山に眼鏡をかけし木菟が

暮れぎはの寒鯉の口への字なり

ベンチが並び牡丹雪降りやまず
ベンチ
雪晴のカラスの影のかるさかな

新雪を踏むわが音の遙かより

町凍てて雀が跳ねる陽が昇る

先生に叱られてゐる懐手

一月の顔ひとつ窓閉ぢにけり窓

奥嶺よりまつすぐに来し冬の禽(とり)

煮こごりや闇ずぶ濡れに雨が降る

老犬の視野の隅なる寒雀

咽喉(のど)ごゑは雪降る檻の虎なりき

探梅やうすれし文字の板塔婆


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