<> 「たのしみは 春夏秋冬季語に逢ひ 詩歌管絃游びゐるとき」 @歌童 俳句歳時記 歌童版

「春祭」は、俳句歳時記の季語「春・三春」です。

春に催される祭の総称が「春祭」で、豊作を祈願するために行われたのが起源とされます。

では、俳句です。

春祭宿の障子をあけて見る       大野林火

刃を入れしものに草の香春まつり     飯田龍太

山中の小松みどりに春祭       森澄雄

わが生徒笙つかまつる春祭       能村登四郎

山下りてもんぺ鮮(あたら)し春祭     石田波郷


もんぺ もんぺ




「東踊(あずまおどり)」「都踊(みやこおどり)」は、共に俳句歳時記の季語「春・晩春」です。

「東踊」は東京新橋芸妓の踊で、新橋演舞場にて四月一日から十日まで催されます。
「都踊」は京都祗園の芸舞妓の踊で、祇園新地の歌舞練場にて四月一日から三十日まで催されます。

共に花柳界舞踊を代表するものとして、外国にも知られています。

では、俳句です。

東をどりをどりと仮名で書きにけり     久保田万太郎

箏きこゆ東踊の茶席にて       水原秋櫻子


都をどり霰降る夜の篝燃え       渡辺水巴

都をどりをみなの翳を重ねけり       中島月笠


都踊 都踊


       

「緑の週間・緑の羽根・植樹式(祭)」は俳句歳時記の季語「春・仲春」、「メーデー・労働祭」「ゴールデンウィーク・黄金週間」は「春・晩春」です。

四月一日から一週間は「緑の週間」、「緑の羽根」募金や「植樹式(祭)」が行われます。

「メーデー・労働祭」は五月一日です。アメリカが発祥地で、日本では大正九年に東京で開催されたのが最初です。

「ゴールデンウィーク・黄金週間」、お馴染みですよね。祝日の五月二十九日・五月三日・五月五日に、週休二日制での土曜日・日曜日が加わり、一週間ほど続く連休になりました。

では、俳句です。

祝辞みな未来のことや植樹祭       田川飛旅子

青空に声にじませて植樹祭       大串章

まどろすが丹の海焼や労働祭       山口誓子

ガスタンクが夜の目標メーデー来る     金子兜太

黄金週間啼かぬ鴉の枝に来て       鈴木真砂女


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「四月馬鹿・エイプリルフール・万愚節」は、俳句歳時記の季語「春・晩春」です。

嘘をついてもいいし罪なきいたずらも許されるとするのが、「四月馬鹿・エイプリルフール・万愚節」。四月一日ですよね。

では、俳句です。

万愚節に恋うちあけしあはれさよ       安住敦

舌を出す夢の三鬼や四月馬鹿       桂信子

腰かけて岩重たしや万愚節       三橋敏雄

四月馬鹿ローマにありて遊びけり       山口青邨


ローマ パンティオン ローマ パンティオン





「春分の日」は俳句歳時記の季語「春・仲春」、「憲法記念日」は「春・晩春」になります。

「春分の日」は三月二十一日前後、自然を讃え生物をいつくしむための国民の祝日です。ちょうど彼岸の中日ですよね。

「憲法記念日」は五月三日、昭和二十三年のこの日に日本国憲法が施行されたのを記念して、国民の祝日になりました。

では、俳句です。

正午さす春分の日の花時計       松岡ひでたか

憲法記念日何はあれけふうららなり       林翔

手鞠咲きぬ山村憲法記念の日       水原秋櫻子


大手鞠 大手鞠


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